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オーストラリアン・ラブラドゥードルカラー&模様ガイド|種類や特徴、変化の楽しみ方を解説!

 オーストラリアン・ラブラドゥードル (以下、AL)は、カラーや模様のバリエーションが豊富な犬種です。実際に、どんなカラーや模様があって、どのように生み出されているのか? 本記事では、ALの豊富なカラー・模様の種類や、色の発生方法、成長による毛色の変化など、レイクウッズガーデン獣医師の意見をふまえて解説します。

 最近、おうちのALのカラーが変わって気になっている方、ALの購入を検討されていてどのカラーにするか迷っている方、カラーの成り立ちについてもっと知りたい方におすすめの記事です。

 この記事を読めば、あなたもALのカラー先生になれるかも?

オーストラリアン・ラブラドゥードルのカラー&模様は何種類?

 ALの犬種の保全と登録管理、血統書の発行を担う一般社団法人日本オーストラリアン・ラブラドゥードル協会(ALAJ)のホームページには、ALの12種類のカラーと7つの模様についての情報が掲載されています(ALAJホームページ「ALのカラー」)※日本で産まれるカラー主なカラーは11色、模様は5つです。

 ここでクイズです。以下の写真の子のカラーと模様は何でしょう?

 正解は、カラーがチョコレートで、模様がパーティです(名称:チョコレートパーティ)。この子は全体的に白いカラーで、体のあちこちにチョコレートカラーのぶち柄があります。ちなみに、毛質はウールです。

 ほかにも、ALには様々なカラーと模様の組み合わせがあります。それぞれ、1つずつ説明していきます。

オーストラリアン・ラブラドゥードル カラー12種類の見分け方

 まずは、オーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)の豊富なカラーについてお話します。

 種類が多く、見分けが難しいものもあるため、本記事ではイラストをつかって特徴をお伝えしていきます。

 カラーの特徴を見る際に注目していただきたいポイントは、「鼻の色」「成長にともなって変化するものがある」という2点です。似たようなカラーでも、鼻の色が違うと、登録カラーが異なります。

 まずは、イラストでカラー全体の種類を確認しましょう。

 こうして一覧にすると、ALには多様なカラーがあることを分かっていただけると思います。それでは、各カラーの特徴を説明していきます。

Gold:ゴールド

 ゴールドは、イエロー系の被毛で、鼻の色が黒です。被毛の内側も外側も、同じ色であることが望ましいとされています。成長とともに、色が薄くなることがあります。

Café:カフェ

 カフェは、ミルクチョコレートからシルバーベージュまでの範囲の色です。子犬の頃はチョコレートカラーと似ていますが、時間を経て(1~3年で)徐々にカフェカラーが現れていきます。鼻の色はローズです。

Caramel:キャラメル

 キャラメルは、ゴールド(イエロー系)からレッド(赤茶色)までの幅があるカラーです。鼻は茶色からピンク色です。

Cream:クリーム

 クリームは、クリーム色のほかに、アプリコットまたはゴールドの色合いが見られる場合もあります。鼻の色は黒、もしくはローズピンクです。

Chocolate チョコレート

 チョコレートは、全体的に均一な濃いチョコレート色です。多くの場合ブラックのような濃い色で生まれ、生涯を通して維持されます。鼻の色はローズピンクです。

Red:レッド

 レッドは、濃い赤茶色で、内側より外側の方が明るいカラーです。なお、成長と共に薄くなることもあります。鼻の色はブラックです。

Black:ブラック

 ブラックは、全体的に黒色で、全身が均一な黒色であることが望ましいです。鼻の色もブラックです。

Parchment :パーチメント

 パーチメントは、クリーミーなベージュとチョコレートを混ぜ合わせたような色合いで、ミルクをたっぷりと入れたコーヒーを思わせます。子犬の時期はミルクチョコレート色で、時間を経て(1~3年で)徐々にパーチメントカラーが現れていきます。鼻の色はローズです。パーチメントカラーは、ほかの犬種にはあまり見られない独特な色合いでもあります。

Chalk:チョーク

 チョークは、全体的に、白墨(黒板のチョーク)のような色合いです。鼻の色は黒、もしくはローズピンクです。

Lavender :ラベンダー

 ラベンダーは、スモーキーなラベンダーとチョコレートを混ぜ合わせたような色合いで、ピンクやライラック色に見えるカラーです。1~3年をかけてカラーが現れていきます。鼻の色はローズです。

Silver: シルバー

 シルバーは、非常に明るい青みがかった灰色から暗い灰色(チャコール)で、全体的に均一なカラーであることが好ましいです。色の層が重なっているように見えることもあります。鼻の色は黒です。

Blue :ブルー

 ブルーは、暗い青から灰色がかった青色で、ブラックの被毛から1~3年ほどの時間をかけて現れてきます。成犬になると、体全体が均一なカラーであることが理想とされています。皮膚の色素はブルーまたはグレーで、鼻の色は黒です。

 イメージは伝わりましたか? 豊富なカラーと、成長に伴うカラーの変化を楽しめるというのも、ALの魅力の一つです。当社レイクウッズガーデンでは、チョークとシルバーがレアカラーとなっています。

 また各カラーは、以下のように、大きくイエロー系・ブラウン系・ブラック系の3グループに分類することができます。

イエロー系:チョーク・クリーム・キャラメル・ゴールド・レッド
ブラウン系:カフェ・チョコレート・パーチメント・ラベンダー
ブラック系:ブラック・シルバー・ブルー

※日本で産まれるのはブルーを除いた11種類です

オーストラリアン・ラブラドゥードル 模様7種類の見分け方

 次は、オーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)の模様についてのお話です。

 模様は、体全体を占めるカラーの比率で決まっているものもあるので、じっくり見ていきましょう!

Solid:ソリッド(単色・模様なし)

 ソリッドは、全体が均一なカラーで、白い模様がないことが理想とされています。ただし、胸や脚、尾に小さな白い斑点(直径2.5cm以内)が見られることがあります。また、カラーのムラがある場合もあります。

Party:パーティ

 パーティは、体の50%以上が白色で、単色のぶち模様や斑点が入ります。頭は単色でも良いとされ、模様が左右対称になっていると、より理想的です(白い部分に小さな斑点が出ることもあります)。鼻は、斑点のカラーに合った色が望ましいとされています。

Abstract:アブストラクト

 アブストラクトは、体の50%未満(主に胸の部分)に、白色が入ります。その他の部分は単色です。

Fhantom:ファントム

 ファントムは基本的に単色で、体の色とは別のカラーで、両目の上、マズルの横、頬の上、耳の下、 喉から胸または顎と胸に模様が出ます。最低限、体の色とは別のカラーが脚と尾の下に出ることが望ましいです。

Sable:セーブル

 セーブルは、毛先が黒い単色になり、特定のパターンや体に出る位置は様々です。

Brindle:ブリンドル

 ブリンドルは、チョーク・クリーム・ゴールド・レッド・カフェ・ラベンダー・パーチメント・シルバーなどの明るい毛色に、黒い毛が重なって虎縞模様のように広がります。模様は全体に均一に入るのが特徴です。

Multi-Patterned:マルチ・パターン

 白くて大きなアブストラクト模様のあるファントムやセーブルの様な斑点模様のあるパーティなど、様々な色や模様が現れます。

 いかがでしたか? 模様といっても「色の比率」で決まるものもあれば、「柄の出方」で決まるものもあります。ALの模様は個性的で、一目見て印象に残ります。特に珍しい模様は注目されやすく、唯一無二の魅力があります。当社レイクウッズガーデンでは、ファントムがレアな模様となっています。

オーストラリアン・ラブラドゥードル 毛色の変化(退色)について

 先述したように、オーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)のカラーには成長とともに変化するものがあります。例えば、濃いチョコレートからカフェカラーに変化する、「カフェ」がありましたね。

 この特徴は、先祖犬プードルから引き継いだ希釈遺伝子(動物の色を希釈する特殊な遺伝子)によるものです。この希釈遺伝子を引き継いだ個体は、色の変化が比較的早い段階(1~3年)で起こります。この変化は、「退色」と呼ばれています。

 ALのカラーが変化することには、希釈遺伝子の影響以外にも、人と同じように加齢によって少しずつ白髪が増えていく場合、さらには季節によってメラニン色素の働きが変化し毛色に濃淡が出る場合など、さまざまな理由が考えられます。

 こうした色の変化も、その子ならではの個性。ALと一緒に過ごす長い時間の中で楽しめる魅力のひとつです。

 あるALオーナーさんは「愛犬のカラーの変化に気が付いたら、昔の写真と比較して、これからどんな風な色になるのかを想像することが楽しい」とお話ししてくださいました。

 たまに「愛犬の色が変わったので、血統書のカラー登録も変更しました!」というオーナーさんもいらっしゃいます。カラーの登録を変更する方法は、ALの血統書発行を担う、日本オーストラリアン・ラブラドゥードル協会(ALAJ)までお問い合わせください。

オーストラリアン・ラブラドゥードル  カラー・模様の生まれ方(ブリーディング方法)

 最後に、オーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)の豊富なカラーがどうやって生み出されるかについてご紹介します。

 犬の基本色はブラック系、イエロー系、チョコ系に分かれます。下の図をご覧ください。

ブリーディングとカラーの関係

 これらの基本色の中には複数の「遺伝子型」(BBEEやBBEeといった表記)が存在し、見た目は同じでも個体によってその遺伝子型が異なります。

 各「遺伝子型」の交わる部分の円グラフが、生まれてくる色の系統の確率です。

 B遺伝子はチョコレート遺伝子といって、ブラックをチョコレートに変える遺伝子で、鼻やパット(肉球)などの色にも影響を与えます。E遺伝子はエクステンション遺伝子といって、ブラックやチョコレートを全身に広げる遺伝子です。いずれもメンデルの法則 (※) に従い、B,Eがb,eに対して優(B>b,E>e)となります。
※メンデルの法則:「優性の法則」、「分離の法則」、「独立の法則」から成る、基本的な遺伝の法則のこと。

 B遺伝子とE遺伝子は相互作用し、BとEを同時に持つとブラックに、Eを持たない(eeだと)とイエローに、Bを持たない(bbだと)とチョコレートになります。これによって、上記の表で両親の遺伝子型が交わる部分が、産まれてくる子犬の色として推測できます。

 ALはこれらの基本色を主体とし、プードルの希釈遺伝子、コッカースパニエルのパーティ遺伝子(柄の出る遺伝子)など、様々な毛色に関する遺伝子が組み合わさることによって、多彩なカラーや模様が出現するのです。

 しかし、現時点で犬の毛色に関する遺伝子研究はまだまだ未確定な部分も多く、またDNA検査にて特定できる毛色の遺伝子型は少ないため、産まれてくる子犬の毛色を完全にコントロールすることは困難です。

 疾患リスクを避けるだけでなく、毛色を想定しながらのブリーディングというのは非常に難しいものですが、当社レイクウッズガーデンではこれからも徹底した血統管理をし続けていきます。

AL カラー&模様ガイド まとめ

 本記事では、オーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)のカラーと模様について、詳しくご紹介しました。

 豊富なバリエーションや、日々の暮らしの中で愛犬の色の変化が味わえるのも、ALの魅力です。

 皆さんは、どのカラー・模様がお好みでしたか? ぜひInstagramなどで、「#オーストラリアンラブラドゥードル」や「#レイクウッズガーデン」と検索していただき、たくさんのカラー・模様の愛らしいALをご覧下さい!

 また、イエロー系・ブラウン系・ブラック系のALたちをご紹介している記事も、ぜひ覗いてみてください!

AL イエロー系紹介記事
AL ブラウン系紹介記事
AL ブラック系紹介記事

教えてくれた人(この記事の投稿者)

株式会社レイクウッズガーデン

ALAJ唯一の認定ブリーダー

“アレルギーフレンドリー”で“ふわもこ”な犬種、オーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)の専門ブリーダー。親犬にやさしい繁殖犬里親制度=FCHシステムにて、日本国内で産まれた子犬を直接ご家族へご提供しています。

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