オーストラリアン・ラブラドゥードル(以下、AL)オーナーの皆様、おうちの子のトイレ事情はいかがでしょうか?
ワンちゃんと生活するうえで欠かせないことのひとつがトイレトレーニングです。前回、「子犬のトイレトレーニング しつけ方 基礎編」の記事で、クレートを使用した方法をご紹介しました。
今回は、トイレトレーニングの最終ゴールである「飼い主の合図があればどこでもできること」を目指した応用編をご紹介します。
最後の章では、飼い主として必ず身につけておきたい「犬の排泄マナー」についても解説しているので、ぜひチェックしてください!
Contents
子犬トイレトレーニング実践|飼い主の合図でできるようにする
トイレトレーニングの基礎編ができるようになり、ある程度トイレを失敗しなくなったら、飼い主の合図でトイレができることを目指します。ただし、子犬期に達成することを急ぐ必要はありません。
「おすわり」と言ったら座るのと同じように、飼い主の合図でトイレができるように少しずつ訓練しましょう。今までは愛犬のタイミングに合わせていたものを、今度は飼い主のタイミングで排泄できるようにするのです。
それでは、合図を覚えさせるための簡単なステップをお伝えします!
① 最初は愛犬が排泄を始めたタイミングで、合図にしたい言葉のかけ声をします。好きな言葉でOKです。(例)「ワンツー、ワンツー、トイレ、トイレ」
② ①をしばらく続けたら、今度は排泄をする前、トイレの場所に行ったタイミングで合図のかけ声をします。
③ 言葉に反応して排泄をするようになったら 散歩前やドッグカフェに入店する前など、飼い主さんが排泄させたいタイミングで合図をしてみましょう。そこでトイレができれば、トイレの合図を覚えたと言えるでしょう。
最初のうちはお家の中などトイレに集中できる環境で練習していきましょう。そして必ず、トイレができたらオーバーに褒めることが大切です。もちろん、当たり前にできるようになってからも、褒めることは忘れないようにしましょう。
子犬トイレトレーニング成功後|褒める・ご褒美をあげるときの注意ポイント
ここで、トイレが成功した際の、褒め方の注意するべきポイントをご紹介します。
トイレを成功する度に、毎回同じご褒美を与えてしまうと、「ご褒美をもらうためにトイレをする」という、ご褒美優先の行動に変わってしまいます。例えば、トイレを成功したら声をかけずにサークルから出すようにしていると、ワンちゃんはわざと少量だけおしっこをし、サークルから出してもらおうと考えるようになるのです。
そうするとどうなるか。おしっこ全部を出し切るわけではないので、サークル外で粗相をしてしまいます。または、早く出してほしい気持ちが強くなり、排泄を我慢するようになります。どちらの場合でも、正しいトイレの位置をなかなか覚えてくれなくなってしまう原因となります。
それを防ぐために、トイレを成功したら、撫でる・サークルから出す・おやつをあげる・抱っこをするなど、いろいろなご褒美をランダムで与えるようにしましょう。
排泄後、数時間は粗相の心配がないため、そのタイミングで遊ばせるのが理想です。 ただし、毎回「排泄直後にサークルから出す」のはおすすめできません。
まずトイレが成功したら、おやつなどをあげて、目を見てしっかり褒めましょう。その後、数十秒〜数分ほど間をあけてからサークルから出してあげるのです。
こうすることで「トイレができる=褒められる」と学び、トイレをサークルから出るための手段と勘違いしなくなります。その結果、少量だけのおしっこをしたり、我慢したりといった行動を防ぐことができます。
飼い主のタイミングと合図でトイレができるようにするメリット
飼い主のタイミングと合図でトイレができるようにすると、室内でも外出先でも安心です。具体的なメリットを3つご紹介します。
メリット1.犬と飼い主の負担や危険を防ぐ
飼い主の合図でトイレができずに、散歩=トイレの時間となってしまうのはNGです。外のみで排泄することを覚えてしまうと、大雨や嵐、雷の中でも外に行かなくてはならなくなり、愛犬も飼い主も大変ですし、危険です。
またALなどの毛量の多い犬種は、雨に濡れると帰宅後すぐに乾かさないと簡単に毛玉ができてしまうため、愛犬にとっても、飼い主さんにとっても負担になります。
愛犬と飼い主の負担を軽減し、危険を防ぐためにも、飼い主さんのタイミングと合図で、室内でもトイレができるようにすることをおすすめします。また散歩=トイレの時間と覚えてしまうことを防ぐために、散歩前に合図をして、排泄を済ませてから出発することをおすすめします。そうすることで、“外じゃないと排泄ができない”ということがなくなります。
メリット2.我慢によるストレスを軽減
たまに、「うちの犬は基本的に外でしか排泄をしなくて、雨で散歩に行けないと、諦めて室内で大量に粗相をします」という飼い主さんがいらっしゃいます。これは愛犬にとって、かなりの負担になっています。
たしかに、我慢の限界がきたら室内でトイレをしてくれるのであれば、飼い主さんは雨の中、外出する必要がなく、楽かもしれません。しかし、その長い間、愛犬は排泄を我慢し、大きなストレスを抱えていることを理解してあげてください。
愛犬の健康と安心のためにも、トイレトレーニングで「合図で排泄できる習慣付け」を行い、無理な我慢をさせない環境を整えてあげましょう。
メリット3. 体調不良を防げる
旅行やお出かけ、災害時など、飼い主が排泄して欲しいタイミングで愛犬がトイレをしてくれたら、とても楽ですし、周りの方に迷惑もかけません。また、メリット2でもお伝えしたように、愛犬に我慢をさせる必要もありません。
お出かけは愛犬にとっていろいろな刺激があり、楽しいものだと思いますが、慣れない環境では緊張も交じり、自発的に排泄することが難しい子もいます。そんな時に合図を出してあげることで、溜め込まずに排泄することができ、お出かけ先や帰宅後の体調不良も防げます。
我慢やストレスのある状態が続くと、問題行動や体長不良に繋がりやすくなります。 愛犬のためにも、これらのメリットをおさえておきましょう。
犬の排泄マナー
最後に、飼い主さんに知っておいていただきたいワンちゃんの排泄マナーについてお話します。
「犬も家族」と言われる現代、人と犬が快適に共存していくために、飼い主としてのマナーを知り、守ることが大切です。さらにそのマナーを愛犬にも身に付けさせてあげる必要があります。
トイレ(排泄をして良い場所)で排泄ができるようにするだけでなく、犬を飼っていない人など、周囲の方への配慮も含めて、以下のポイントに留意しましょう。
排泄をさせてから散歩に行く
先述した通り、散歩=排泄の時間ではありません。
電柱や建物、お店の物に汚れやにおいを付けないよう、排泄を済ませてから散歩にいきましょう。またこれは、他のワンちゃんにマーキングを誘発させないためでもあります。
正しく「散歩=運動の時間」と認識させ、愛犬のリフレッシュタイムにしてもらいましょう。
マーキングをさせない
前の章に続くお話ですが、オス犬は本能的にマーキングをすることがあります。メスでも縄張り意識から行う子もいます。マーキング癖がついてしまうと、ドッグランなどのさまざまな場所で、飼い主が目を反らしたちょっとの時間ですら排泄してしまうようになります。
排泄に気付かなければ、適切な処理もできません。またマーキングをすることにより縄張り意識が生まれたり、ほかの犬のマーキングの誘発に繋がったりします。
犬友達だけでなく、犬を飼っていない方への配慮も、飼い主としての大切なエチケットです。
マーキング癖をつけないために、2~3秒ほど一定の場所のニオイを嗅いでもトイレをしないようであれば、「おいで」と呼びかけて意識をこちらに向けさせ、その場を立ち去るようにしましょう。
排泄後は必ず処理をする
排泄を済ませてから散歩に行っても、運動により生理的現象としてトイレをすることもあるでしょう。その場合は、おしっこの場合は必ずお水で流し、ニオイを取りましょう。流さないのはマナー違反です。うんちの場合は、汚れがついてしまったら洗い流すだけでなく、ウェットティッシュなどでふき取り、きちんと処理しましょう。
トイレトレーニング 応用編 まとめ
今回は、基礎編に続き「飼い主の合図でトイレができるようにする」ための応用編をご紹介しました。
これができれば、飼い主さんもワンちゃんも負担が少なく、快適に過ごすことができます。また、正しいトイレトレーニングを行うことは、飼い主としての責任であると同時に、周囲の人への大切なマナーです。
この記事が、子犬のトイレトレーニングに役立ちますと幸いです!






