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オーストラリアン・ラブラドゥードルのしつけ|吠え癖を抑えるには?【吠え癖予防対策編】

さみしくて吠えてしまう、インターホンの音や配達員さんに吠えてしまうなど、お家のオーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)の無駄吠えにお悩みではないでしょうか?一度、吠え癖がつくと直すまでに時間がかかってしまいます。しつけで大事なのは、「癖づけない」こと。そこで今回は、吠え癖が“強くついていない”段階での吠えさせない対策についてお話します。本記事はALを販売するレイクウッズラブラドゥードルズで、トレーナーを務める阿久津がご紹介します。記事を通して、ALちゃんのライフポートができましたら幸いです。

オーストラリアン・ラブラドゥードルのしつけ|大事なのは一貫性

ワンちゃん達はご家族のみなさんのことをよーく見ています。

ワンちゃんは人懐っこいため、ご家族さんにかまってもらうことや一緒に遊ぶことが大好きです。ワンちゃんが人や他犬に対してかまってほしい時、「クーンクーン」や強い想いで「ワンッ!」と吠えることがあるでしょう。

するとどうですか。「どうしたの?」と近寄ったり、吠え続けるあまり撫でてしまったり、サークルから出してあげるなど甘やかしてはいませんか?

特にオーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)は、人への観察力が優れているため、そういった、飼い主さんの行動を良く観察し覚えます。そして、“たまになら”、“今日は特別に”なんていう人の想いもワンちゃんには理解できません。

一度吠えることで自分の要求が通ってしまうと、次もその次も要求が叶うまで吠える行動を繰り返します。それが定着し吠え癖につながっていくのです。

特にご家族で飼育されている方での失敗例は、奥様が吠えた時に“無視”という対応でしつけをしていても、奥様がみていない時などに、旦那様やお子様が吠えているワンちゃんに対して反応してしまえば奥様の「無視」という対応は無意味になってしまうのです。

吠えるたびに無視、吠え止む度に褒めるなど、一貫性をもった対応をしないと、正解にたどり着く前に、不正解の行動が癖づいてしまうのです。特に小さなお子様や同居犬のいる家では、注意が必要で、お子様も犬も良かれと思って反応してしまいがちです。

吠え癖をつけない、抑えていくためには、ご家族さんで一貫性を持たせることが非常に大切です。
今からでも遅くありません。今一度、ご家族の皆様で同じ対応ができるようにしておきましょう。

オーストラリアン・ラブラドゥードルのしつけ|吠え止んだ一瞬を逃さないで褒める

前項でも述べましたが、オーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)はご家族さんのことをよく観察しています。

例えば、吠えた時に目が合っただけでも“反応してくれた!”と嬉しく思い、間違った成功体験をしてしまいます。次は近く来てほしくてさらに吠えてしまいます。これでは、さらに吠え癖が強化されてしまうだけです。

それではワンちゃんが吠えた時どうしたらいいのでしょう。答えはシンプルです。吠えているときは目を合わせず無視してください。

“反応しない”ことは少し心苦しいですし、早く静かになって欲しくてついついかまってしまいがちですがその気持ちをグッとこらえましょう。ワンちゃんは、たくさん考えて答えを導き出します。その考える時間を飼い主さんは作ってあげないといけません。

例えば吠えた時に反応してもらえないと“どうしてだろう”と考えます。どうしてかわからず吠え続ける子もいますがそれでも無視を続けてください。そうすると“吠えても反応してくれない”と気づきます。“じゃあどうすれば。。?”と考える一瞬を見逃さないであげてください。

また、吠え続けるとワンちゃん達も疲れてしまいます。その息継ぎのタイミングなど、吠え止んだ瞬間に『褒めてあげる』のです。

褒めてあげるというのは、とっても簡単なことですが、吠え止んだ一瞬にすかさず褒めるという反応を、毎回実行するのは難しいと思います。しかし、この瞬間をできるだけ見逃さず、続けることで結果が大きく変わってきますのでチャレンジしてみてください。

オーストラリアン・ラブラドゥードルのしつけ|成功経験を繰り返し積ませる

ここからはオーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)の吠え癖をつけないために大事なしつけの要素である『繰り返し』についてご説明します。

ALは観察力に優れているため、ご家族の行動や癖によっては、やってほしくない行動こそすぐに覚えてしまう場合もあります。しかしそこで諦めてしまってはダメです。吠える→無視する→吠え止んだ一瞬「を」褒める この一連の流れを、何度も何度も諦めず繰り返してください。

吠えて無視されると “じゃあどうすればかまってくれるだろうか”と考え、黙ったり、おもちゃで遊び始めたり様々な別の行動に移ります。そこですかさず褒めます。

そうすると“どうして褒めてくれたのだろう”と褒めてくれたきっかけを考え始め、もしかしたらと、また吠えてしまう子が多いです。そこで諦めず、再度無視してください。そしてまた吠え止んだ瞬間に褒めることを繰り返すことで『吠えていないときに褒めてくれる!』と学びます。

このように褒められるという成功体験を繰り返すことで、「吠えても良いことが起きない」、「でも静かにしたら良いことが起きる」と学習させ、『吠えない』という正解行動を定着させるのです。

オーストラリアン・ラブラドゥードルのしつけ|無視が効かない時にはどうしたらいいの?

そうは言っても、中には、無視してもご近所迷惑にはならないか?と不安になるほど吠え続ける子もいるかもしれません。その場合は、机を叩く、石を入れた空き缶を鳴らすなど大きな音を立ててみてください。

すると、びっくりしたり、音の正体が気になって耳を傾けたりなどして吠えるのをやめます。後は先ほど同様、吠え止んだ瞬間に褒めるだけです。ここでは、ワンちゃんが吠えたら大きな音が鳴る。でも静かにしたら良いことが起きたと学習できるように、これを繰り返していきましょう。

そのうち大きな音でなくても「ダメ!」や軽く手を叩くだけでもやめてくれるようになっていきます。
但し、『注意すればやめてくれるから大丈夫』ではなく、そもそもの吠え行動が出ないよう吠え止んだときは褒めることを徹底しましょう。

オーストラリアン・ラブラドゥードルのしつけ|吠え癖がつくその前の予防方法は?

そもそも、吠えてからしつけするのではなく、吠える行動が出る前から予防する方法として、様々な音などに慣らしていくことで、吠え癖づけないようにしつけるのがポイントです。

それは成犬になってからも一緒です。1歳ぐらいまでに犬、人、音に慣らせて、吠えないように育てば、その後も吠える可能性が低くなります。しかし、いつ何をきっかけに吠えるようになるかは未知数です。

そのためにも、 “吠えてはいけない”、すなわち“吠えなければ褒めてもらえる” ということを常に理解させていれば、刺激になる犬、人、音に遭遇しても、吠える行動に出るのを防ぐことができます。

そのためには、子犬の場合も成犬の場合も『うちの子は吠えなくていい子』と感じた時には、しっかりと言葉と態度で伝え褒めてあげましょう。特に、子犬の社会化期と言われる生後3ヶ月ごろまでに、遊んでいるときやご飯を食べているとき、撫でているときなどに、BGMのように色んな音を流し、聴かせ、音慣れをさせてあげると、受け入れやすく吠え癖がつかないよう予防することができます。

また、ご近所の方に撫でてもらう、配達員さんにおやつをあげてもらうなど、ご家族さん以外の方とも接していいことがある体験をさせると、危険ではない、吠えなくてよいと学ぶので、対人に対しての吠え癖予防になり、おすすめです。吠えてからしつけするのではなく、吠える前から慣らしていくことが癖づけないポイントです。

吠え癖予防対策 まとめ

オーストラリアン・ラブラドゥードル(AL)の吠え行動について、しつけの仕方をいくつかご提案しました。大事なポイントは、以下の3つです。

  • ご家族さんで一貫性をもち、ワンちゃんに接すること
  • 一瞬の行動に対して必ず褒めてあげて、褒めて伸ばすこと
  • 何度も同じこと繰り返し学習させること(数日で吠え癖がなくなるわけではない)

吠え行動が現時点で見受けられる場合は、焦らず、まずは徐々に吠える回数を減らしていけるように大事なポイントを意識してステップアップを目指しましょう。

既に吠え癖がついてしまっている場合の対処法についての記事はこちら☟


※ニチイ学館の犬の繁殖・販売事業、グルーミング事業は、2024年3月1日を以て、レイクウッズガーデンへ承継されました。

教えてくれた人(この記事の投稿者)

阿久津 真樹

レイクウッズラブラドゥードルズ ドッグトレーナー

犬の幼稚園での経験を活かしレイクウッズラブラドゥードルズでは、セラピー犬活動を視野に看板犬2頭を育成中。「褒めて伸ばす」をベースに飼い主さんとワンちゃんが楽しむトレーニングを目指しています。
愛犬とはしつけの基本づくりに奮闘中!こちらの記事を通してALちゃんとのライフサポートができたらと思います!

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