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【獣医師監修】オス?メス?どっちのALが育てやすい?選び方のポイント

「オーストラリアン・ラブラドゥードル(以下AL)を迎えたいけれど、オスとメスのどちらが育てやすいですか?」といったご質問をよくいただきます。そこで今回は、10年以上にわたりALのブリーディングに携わってきた獣医師の関根が、オスとメスの違いや選び方のポイントについて詳しく解説します。

ALを飼うにあたって性別を気にするべきか?

一般的に、オスよりもメスの方が育てやすいというイメージが強いかもしれません。
実際、ALを迎える際に性別を気にする方も多いですよね。
では、ALの場合、性別を気にする必要があるのでしょうか?

ALをFCH犬として迎えるか、ペット犬として迎えるか

まず前提として、ALを飼育する方法は、 FCH (ファミリーケアホーム) システムに参加する方法とペット犬として飼育する方法の2つに大別されます。

①FCH(ファミリーケアホーム)システムのAL

FCHシステムに参加する場合、ブリーディング活動に参加するため、未去勢・未避妊のALを飼育することになります。
FCHシステムについて詳しくは、以下のブログで説明していますので、ここでは詳細を割愛いたします。

FCHシステムについて詳しくはこちら

②ペット犬のAL

ペット犬としてALを迎える場合、仔犬を迎え入れる時点ですでに去勢・避妊手術が施されています。早期不妊手術は日本ではまだ一般的ではなく、不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、これはALの血統を守り、乱繁殖を防ぐための大切な取り組みです。
オーストラリアやアメリカなどのペット先進国では、早期不妊手術は広く普及しており、一般的な慣習となっています。

では、早期不妊手術は、飼いやすさに影響するのでしょうか?

早期不妊(去勢・避妊)手術でどう変わる?

オスの特徴

①未去勢のオス
 6~12か月齢で思春期を迎え、性成熟に伴って 以下の行動が見られるようになります。

  • マーキング行動:散歩中に足を上げ、少量の濃い尿を繰り返し排尿。
  • 喧嘩の可能性:縄張り意識や闘争心が強くなるため、未去勢のオスと喧嘩することがある。

 ※性格により個体差があります。

②ペット犬として早期去勢されたオス

  • マーキング行動がほとんど見られなくなるため、排尿時に足を上げる行動が少なくなる。
  • 他のオスとの喧嘩が起こりにくい。
  • 精巣からの男性ホルモンによる発育が促されず、陰茎が小さくとどまる。

※避妊済みのALメスでも、足を上げて排尿する子や、マーキングや喧嘩をする子がいますので、性格による個体差があります。

メスの特徴

①未避妊のメス
 早い子だと7か月齢頃から発情期(ヒート)が 始まり、以下の影響が出ます。

  • 発情出血:約半年ごとに発生し、3週間ほど出血が続きます。
  • 偽妊娠:ホルモンの変化により、ヒート後2~3か月ほど活動性や食生活が乱れることがあります。※個体差があります。

②避妊済みのメス
 未避妊のメスのように、ホルモンの影響を受けることはありません。

つまり、早期不妊手術を行っているペット犬ALの場合、オス・メスどちらを飼育してもホルモンによる影響は受けず、大きな差はないことが分かります。

オスとメスでの性格の違い、傾向は?

一般的に犬は
「オスは甘えん坊で、メスはツンデレ」が多いと言われています。

ALは基本的に人が好きな子が多いので、オスもメスも甘えるのが好きで撫でてもらうのが大好きですが、たくさんのALを見てきた私としては、以下のような傾向を感じることがあります。

  • オス:活発で単純且つ、甘えん坊な性格の子が多い。
  • メス:かまってほしがり、観察力が高い子が多い。

しかし、性格というのは性別よりも個体差の方が圧倒的に大きいといえます。

同じ両親から生まれた兄弟でも性格が全く異なるケースが多く、性別にこだわるよりも、それぞれの家族構成や生活スタイルに合う相性の良い子を見つけることが大切です。

オス?メス?どっちのALが育てやすい?選び方のポイント まとめ

ペット犬としてALを迎える際、オスもメスも早期不妊手術が施されているため、性別の違いによる行動の大きな差は見られません。

また性格についても、基本的に性別よりもその子の個性の方が光るものです。

ぜひ、マッチングにて性格や相性を確認し、素敵な家族となる可愛い我が子を見つけてくださいね!

教えてくれた人(この記事の投稿者)

関根 彰子

獣医師

AL事業を立ち上げた初期から、10年以上ALに関わっている獣医師。
繁殖に関わる親犬や生まれてきた子犬達の健康管理、ALのブリーディングについての助言や調査等トータルに関わっており、ALについての多くを把握している獣医師です。

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