オーストラリアン・ラブラドゥードル（以下、AL）オーナーの皆様、おうちの子のトイレ事情はいかがでしょうか？　
　ワンちゃんと生活するうえで欠かせないことのひとつがトイレトレーニングです。「室内でのみトイレができる」、「外でしかできない」、「子犬なのでまだトイレの位置を覚えていない」…など、その子によってさまざまだと思います。
　トイレトレーニングのゴールは、「室内でも屋外でも排泄ができること」です。さらに進んだ最終ゴールは、「飼い主の合図があればどこでもできること」だと言えるでしょう。“どこでも”といっても、基本的にはトイレシートの上になります。
　今回は、クレートを使用したトイレトレーニングの基礎編「しつけ方と成功のコツ」を、画像付きで解説します。

子犬のトイレトレーニングをはじめるタイミングとかかる期間

　トイレトレーニングはいつから始めたら良いの？　結論から言うと、子犬にトイレを教え始めるタイミングは、ワンちゃんをお迎えした当日からです。なぜなら、社会化期と言われる月齢が低い時の方が、何事も学習するスピードが早いからです。愛犬の身体やお部屋を汚さないためだけでなく、飼い主としてのマナーのためにもできるだけ早く始めましょう。

　ポイントを抑えつつ順調に教えていければ、約1ヶ月でトイレトレーニングの基礎をマスターし、排泄のタイミングでトイレの場所に自ら向かうことができるようになります。

　またALは物覚えが良く、お迎え後1週間ぐらいで、サークル内ではトイレを失敗しないようになる子が多い傾向にあります。愛犬を信じて頑張っていきましょう！

子犬トイレトレーニングの準備1 排泄のタイミングを把握する

　トイレトレーニングを始める前に準備することとして、まず大切なのは、ワンちゃんの排泄のタイミングを把握することです。そうすることでトイレの場所へ誘導することができ、失敗を抑え、成功体験を積ませることができます。

　基本的に、ワンちゃんは、寝起き・食後・運動後に排泄しやすいと言われています（ただし、個体差があります）。特に、トイレを我慢することが苦手な子犬期には、おしっこの場合、1日５～10回ほど排泄をします。

　どのタイミングで排泄をするか、何か前兆がないか、1度排泄してから次までの時間など、毎日観察しましょう。

　排泄前の前兆として、円を描くように床のニオイを嗅ぐ行動が多く見られますが、ワンちゃんによっては吠えや遠吠えをする子、床を掘る仕草をする子、勢いよく走る子など様々です。前兆がなく、少しニオイ嗅ぎをしただけでいきなり排泄する子もいます。

子犬トイレトレーニングの準備2 必要な道具の用意＆設置

　次に、トイレトレーニングための道具を準備します。必要な道具は以下です。

トイレトレー

　トイレトレーは、子犬のトイレトレーニングに欠かせないものです。子犬期のワンちゃんにとっては、目に映るもの全てがおもちゃなので、必ずメッシュのついたトイレトレーを用意して、荒らされないようにしましょう。

　トイレトレーを用意するときにもう１つ気を付けたいのは、サイズです。成功率をあげるためには、体がすっぽり入るワイドサイズがおすすめです。

　L字のトイレトレーは、足を上げておしっこをするマーキング癖がつきやすくなってしまうので、おすすめしません。オス・メス関係なく、フラットタイプのトイレトレーを用意しましょう。 

トイレシート

　トイレトレーはワイドサイズがおすすめですが、トイレシートは、レギュラーサイズのシートを用意しましょう。レギュラーサイズのシートを縦に2枚敷き、たくさん汚れたほうだけを順番に取り換えるようにすると、排泄のニオイが常に残るため、子犬がトイレの場所を覚えやすくなります。

クレート

　今回ご紹介するトイレトレーニングでは、トイレの成功率を上げるためにクレート（寝床）を使った方法を採用します。クレートを設置することで、寝床とトイレの場所を区別しやすくなるのです。

　クレートは成犬になっても使えるサイズを選びましょう。小さすぎると、子犬が入りたがらなくなります（クレートの選び方などをご紹介している記事はこちら）。

子犬トイレトレーニング用 道具類設置のしかた

　次に、トイレトレーニングのためのクレートとトイレトレー（シート）の設置について解説します。ポイントは、ワンちゃんのサークルの中に、クレートとトイレトレーを一緒に設置することです。

　犬は、一日の大半を寝て過ごします。特に子犬期は、ほとんどの時間を眠って過ごすものです。また犬は本能的に、狭くて暗い穴ぐらのような場所で安心し、リラックスできます。そのため、その子に合ったサイズのクレートを設置して「ここが寝床」と認識させるのです。

　多くの犬はきれい好きで、寝床では排泄をしたがりません。そこでサークル内に「クレート＝寝床」と「トイレトレー＝排泄場所」を分けて設置することで、お留守番や夜間など、目が届かないときでも、トイレの失敗を防ぎやすくなります。

　さらに成功率を高めるためには、クレートとトイレトレーの間のスペースを、広く取りすぎないようにするのもコツです。

子犬トイレトレーニング実践｜クレートを使って場所を覚えさせる

　それでは、ここからトイレトレーニング実践についての解説です。

　まず大切なのは、ワンちゃんに「トイレで排泄すること」をしっかり覚えさせることです。

　子犬がトイレを我慢できる時間の目安は、月齢＋1時間。たとえば生後3カ月の子犬であれば、最大で約4時間程度まで我慢できるといわれています。

　ワンちゃんは排泄の前に、周囲のニオイを嗅ぎながらクルクルと回る仕草を見せます。そのため、体を自由に回せないほどの狭めのクレート内では排泄を我慢しやすい傾向があります。

　そして、ワンちゃんには「寝起きに排泄しやすい」という習性があります。これらを活かして、トイレの我慢の限界時間よりも少し短い時間だけクレートで寝かせ、寝起きに排泄することが、習慣作りのポイントとなります。

　クレートを使用したトイレトレーニング方法は以下のとおりです。 　

子犬のトイレトレーニング 基礎編 まとめ

　今回は、子犬のトイレトレーニングの基礎編として、やり方と成功のコツをご紹介しました。
トイレトレーニングのポイントは、「成功体験を積ませること」と「失敗をさせないこと」です。そのためにも、飼い主が愛犬の排泄リズムをしっかり把握し、成功へ導いてあげることが大切です。

　また、排泄が終わるまではサークルから出さないなど、最初のうちは甘やかさないことも重要です。
基礎が定着してきたら、次はいよいよ最終ゴールである「飼い主の合図でどこでも排泄できること」を目指す、応用編に進みましょう。

　次の記事では、トイレトレーニングのステップアップ方法に加え、飼い主として必ず身につけておきたい「犬の排泄マナー」についても解説しています。
トイレトレーニング応用編＆排泄マナーの解説記事はこちらから！