
10年前、FCH1犬グローリーちゃんを迎え、さらに数年後、もう一頭のFCH犬ロップイヤーちゃんを迎えた小林様。FCHの魅力やご苦労について、大手企業社員犬の元担当トレーナで、自身も3頭のALと暮らす岡野がお話を伺いました。
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FCH犬とペット犬、個性豊かな3頭のALたち
岡野:本日は取材にご協力いただきありがとうございます。
小林様が現在、飼育されているFCH犬2頭、ペット犬1頭についてご紹介をお願いいたします。
小林様:1頭目は2010年生まれのFCH犬、グローリーです。
グーはとても優しく、特に小さい犬と遊ぶのが大好き。食いしん坊で、皆さんには「いい子」と言われますが、実は家では3頭の中で一番いたずらっ子なんです(笑)。バッグを漁ったり、リードを引きちぎったりと手を焼くこともありますが、いつもニコニコと私の元に来て癒してくれます。
6歳で引退するまでに3回の出産を経験し、17頭のお母さんとなりました。
2頭目は2018年生まれのペット犬、タフィタです。
タフィは慎重派で、ドッグランでは元気に走り回りますが、大きな犬に吠えられるとシュンとしてしまいます。私の趣味が登山でよく良くタフィタも一緒に雪山に行くのですが、タフィは雪遊びが大好きで、雪原を駆け回るアクティブな一面も見せてくれます。
3頭目は2022年生まれのFCH犬、ロップイヤーです。
ロッピィは小柄ながらも態度が大きく、大きい子にも物怖じせず、しっかり怒る子です。タフィとは姉妹のように仲が良く、よくワンプロ(じゃれ合い)をしています。
2024年には初めて出産し、3頭のお母さんとなりました。
3頭の関係性としては、グーがお姉さんのように見守り、タフィとロッピィは姉妹のように仲良しです。ロッピィはグーにかまってほしくて近づくこともありますが、うるさくしすぎると怒られることもありますね(笑)。

2頭目のFCH犬を迎えられた理由とは?
岡野:小林様がALと出会った経緯、FCHを選択した理由は以前お聞きしました が、グローリーちゃんがFCHを引退してから、ペット犬のタフィタちゃんを迎えられ、さらに4年後にFCHとして犬ロップイヤーちゃんを迎えられました。
時間を経てから再度FCHを選択されたした経緯はどのようなものだったのでしょうか?
小林様:グーもシニア期に入り、タフィも成犬になって手がかからなくなったこと、また子供たちが成長し、子育てに手をかける時間が減ったことから、「再びFCHとしてALを迎え入れることができるのでは?」と考えました。
FCHシステムに再度申し込みをしたら、LWGから紹介されたのは以前から願っていた、ミニチュアで毛色の淡い女の子。
それがロッピィでした。 一目で気に入り、迎えることを決めました!


初めての出産、その時の気持ち
岡野:FCH犬を預かるということは、新たな命を育む責任を持つことでもあります。
10年前、グローリーちゃんが出産した時はどのような気持ちでしたか?また、昨年ロップイヤーちゃんが初めて出産したとき、どのような気持ちでしたか?
小林様:グーの仔犬たちを初めて見たとき、「可愛い!」という気持ちはもちろんですが、何よりも「グー、本当に頑張ったね」という気持ちが大きかったです。同じく子を持つ親として、妊娠中のたいへんさ、出産の苦労、育児の苦労がよく分かるため、労いの気持ちでいっぱいになりました。
ロッピィは甘えん坊な我が家の末っ子なので、無事に子育てできるのだろうか?と心配していましたが、しっかりと立派に3頭の子供を育て上げました。その姿を見て、本当に感動しました!



FCH犬を育てるうえでの苦労
岡野:FCH犬を育てる中で、特にご苦労されたことはありますか?
小林様:正直なところ、ブリーディング施設のスタッフが常に相談に乗ってくれたので、大きな不安はありませんでした。ただ、グローリーは出産後、手からでないとご飯を食べなくなることがありました。特に最後の出産では10頭の赤ちゃんをお腹に抱えていたので、体への負担が心配でしたね。
FCHを検討している方へのメッセージ
岡野:最後に、小林様が感じられるFCHの一番の魅力、またFCHを検討している方へのメッセージをお願いします!
小林様:FCHならではの魅力は、生後1〜2か月の小さな仔犬と関われること、そして愛犬が親となる姿を見届けられることです。わが子が産んだ子供や孫とつながりを持ち、長く関係を築けるのもFCHの素晴らしさだと思います。
最初は 「定期的に茂原へ連れていけるのか?」 「しっかり管理できるのか?」と不安もありましたが、ブリーディング施設のスタッフが丁寧に説明してくれるので、思っていたよりもスムーズに参加することができました。少しでも興味がある方は、ぜひ相談してみることをおすすめします!
岡野:ありがとうございました! これからもFCH活動へのご協力、よろしくお願いいたします。
おわりに
FCHを引退したグローリーちゃん、そしてこれからの活躍が楽しみなFCH犬のロップイヤーちゃん。
今回、ロップイヤーちゃんと仔犬たちのお別れに立ち会いましたが、母犬として仔犬たちを舐め、気遣う姿は本当に優しく、心が温まりました。母と子の絆を感じる時間でした。
そして、小林さんご一家と再会したロップイヤーちゃんは、次第に「母の顔」から「小林家の末娘の顔」へと戻り、仔犬たちとお別れしました。
2か月間の子育てが無事に終了し、これからはそれぞれの道を歩んでいきます。
FCHシステムは、親子の絆を感じられる特別な仕組み。愛犬とともに新しい命の誕生を見守る、この素敵な経験を、もっと多くの方に知っていただきたいと思います。

